上賀茂神社の本殿と権殿には別雷と神武天皇が祀られている?
上賀茂神社の祭神は別雷の一柱に対して、祀るところは本殿と権殿の2カ所ある。
その理由は、遷宮の際などの非常時に本殿から権殿へ祭神を移すためとのこと。
実際に、こちらを拝見させていただいたときに、神社の方もそう案内していたように思う。
しかし、2つ御殿があるのは違和感がある。
他でそういった例は見たことがない。
伊勢神宮も出雲大社も祭神を祀る御殿は1つだけだ。
ただ、そう言われればそうなのかなと思うし、他に理由があるんじゃないかとも思う。
竹内睦泰氏の「古事記の邪馬台国」では、本殿には別雷、権殿には神武天皇が祀られているという。
その理由としては、別雷の母は玉依姫で、下賀茂神社の摂社の河合社にも神武天皇の母として玉依姫が祀られている。
したがって、別雷と神武天皇は異父兄弟だからという。
この別雷と神武天皇は異父兄弟というのは大いに疑問だが、成り立つことは成り立つ。
では、なぜ神武天皇を隠す必要があるかというと天皇家を守るためというが、特段そこに根拠はない。
天皇家を隠す理由がわからない。
そういった例があるなら教えてほしい。
そもそも神武天皇を祀っている神社自体が少ない。
ただ、誰かを祀っているような気はするが、
誰かというと別雷の父だろうか。
それとも、母の玉依姫だろうか。
もし、二柱を祀っているなら、上賀茂神社のどこかにヒントがあると思う。