吉備姫王墓の猿石
概要
梅山古墳(欽明天皇陵)のすぐ西にある吉備姫王墓の中に四体の猿石が置かれています。
猿石の名前はそれぞれ、
女・山王権現・僧・男
と呼ばれています。
明日香村には多くの石造物があり、この猿石もその一つです。
この猿石は1702年(江戸時代)に梅山古墳の南の水田から出土し、江戸時代には梅山古墳に置かれていたのを、明治の初期に現在の吉備姫王墓に移されました。
現在、猿石は吉備姫王墓の柵の外からしか見れませんが、もっと詳しく見たい場合は飛鳥資料館でレプリカを見ることができます。
明日香村の橘寺にある二面石や高取町の光永寺にある人頭石、高取場の近くにある猿石も、同じ場所から出土したと言われていますが定かではありません。
吉備姫とは
吉備姫は、欽明天皇のお孫さんで、斉明天皇と孝徳天皇の母に当たります。
吉備姫の父の桜井皇子は用明天皇と推古天皇と兄弟になります。
アクセス方法
徒歩・自転車
飛鳥駅から行く場合は、東へ大きい道路を進み、途中で北へ曲がります。
ずーっと真っ直ぐ行くと猿石のある吉備姫王墓へ着きます。
東方面から行く場合は、鬼の雪隠と俎か天武・持統天皇陵の前の道を西へ進み、途中で北に曲がると着きます。
吉備姫王墓の東側に駐車場があるので、そこに自転車を停めて、吉備姫王墓の北側にある小道道を回ってくると西側の正面に着きます。
自動車(駐車場)
吉備姫王墓の東側に駐車場があります。
駐車場へは南側の道から行くことができます。
時間と入場料
猿石は、いつでも自由に見ることができますので、時間や入場料はありません。
考察と感想
宮内庁が吉備姫王墓とする根拠は、延喜式に吉備姫の墓は欽明天皇陵内にあると記されていて、梅山古墳を欽明天皇陵としているからと思います。
ただ、吉備姫王墓は調査がされていないため墓かどうか定かではありません。
また、猿石については梅山古墳の付近で多く出土していますので、周辺をもう少し調査すれば、まだ出土する可能性もあるかもしれません。
ただ、これ以上出土しても観光や話題性としてはプラスになると思いますが、学問の発展にプラスになるかはわかりません。